オーデイオの黄金期に排出したマルチアンプ(=マルチチャンネル)方式は
結局浸透しなかったと心得る。
チャンネルデバイダーはプリアンプの一つなので、大仰には出来ないジレンマがある。また、パワーアンプも従来の大型モノラルパワーアンプに比すると力不足は否めない。とどのつまり、ハイエンドマニアは数が限られているのだ。100万円も200万円もするパワーアンプを6台も揃えるのは大変だ。床もそうだが、アンペアの問題もある。
しかしてミニマムなマルチチャンネルでは、大して変わらないのでは?と言う危惧もある。帯に長したすきに短しとなる危険は常にある。
実はマルチアンプどころか、当時のスピーカーユニットは性能的に難しい状態にあった。
多くのマニアはホーン型スピーカーシステムに傾倒していたのだ。
オーデイオの黄金期が終わると同時に、スピーカーシステムも様変わりするようになった。バイワイヤーを唱える筋がいて、バイワイヤリング対応スピーカーシステムが激増したのだ。
しかして現在は。、バイワイヤリング対応スピーカーシステムが減っている。
超高額スピーカーシステムマジコM6(3740万円ペア)、S3マーク2(924万円ペア)
もシングル接続形式である。
※ 画像はマジコ様ホームページより引用しました。
バイワイヤー対応のB&Wスピーカーシステム。
物凄い質量のネットワークが内蔵されていて、マルチアンプの必要性を感じさせない。
ネットワークそれぞれの部品が大きく背面を使用しなければ収まらなかったようだ。
クロスオーバー周波数値は企業秘密のようで、このネットワーク無しでは801D4の音は出ない。トータルバランスとしての音なのだ。
大きな部品に圧倒される。
805D4 ブックシェルフ型スピーカーのネットワーク。こちらも部品が非常に大きい。
当時のチャンネルデバイダーに使っている部品は汎用品の域を出ない。
安価な部品を大量に使っている。どう考えても良い音に結びつかないのが本当の所。
高価な部品で組むと、とんでもない大きさになる。現実的ではない。
そしてデジタル化したチャンネルデバイダーはDACと何ら変わらない。
電気というものは、あまり沢山の部品の中を通るべきではない。
そう言う意味では高級スピーカーシステム内蔵のネットワークの部品は、数も少なく超弩級と言うことになる。
廃れたのはそう言う理由もあったのかも知れない。
言い方悪いが、チマチマした部品が目白押し。
サンスイ
スカスカの内部。
ソニー
※画像はネッより引用しました。