かねてから懸案であったニコンAi35-70mmF3.5の曇り取りに挑戦した。
結果は。
あはははははは、惨敗じゃ。
まずねじが取れない。前玉をはずそうとしたが悪戦苦闘ビクともしない。二時間ほど苦戦してやっとビスが取れた。
あのちいさーいやつね。じつは他にも外さなければならないねじ(これも小さい)もあったのだが、これは刃がたたなかった。
そのうちぽろりと前玉群が抜けた。やったぜベイビー。まあそのあとは地獄ですな。
前玉群は結構綺麗で問題なし。そう中玉なんでやんす。いつものことながら道具がないので分解はここまで。
チリやゴミの混入は全くなし。中玉の接合面がディンプル状に見えるのう。バルサムの劣化じゃわい。
たとえこれ以上分解しても、
問題はバルサムにあるので、バルサムを溶かしレンズをバラバラにしないと綺麗にはならないのじゃ。
これ以上の分解は無駄じゃのう。
とりあえず、
中玉の前を拭いて電球(古いね蛍光灯だよ)にかざしたら結構光が通る。やったね。前よりましじゃわいと一安心。
まあバルサムが劣化して一枚いや数枚か、レンズを追加したものになったと言ってよい。
濁った分だけレンズが増えたのじゃわい。
あははははは。
これからなんだぞい。失敗は。組み立てにも苦労して。ほれネジを三本外しておらんからのう、大変なのじゃ。
結局組んでは外しを数十回やってなんとか出来上がったと思ったら地獄じゃ。
フォーカスリングを止めるビス(回転止めね)が入らない。リングに開いた丸い穴の下に(本体に)ネジ穴があるんだけんど。
どーしても入らないのですなあ。あはははは。弄り過ぎで鏡筒とフォーカスリングの穴の位置がずれてねじ込めないのですわ。どーしても駄目なので、フォーカスリングの穴を削り広げたのじゃ。ところがなんと、ねじ穴の方がとうに潰れていてねじが入らんのだよ。ねじねじいうけどんね。小さいよ。2ミリしかないんだよ長さが。そのネジをはめる穴が潰れたのでありました。
あーもうどーしても駄目なのであります。いちおう組み上げてテスト撮影。
あひゃひゃひゃひゃひゃ。廻しずぎると前玉落ちるぞほれほれ。
まあ今までのトレースペーパーかぶりの曇りよりは遥かによい。まだ曇ってはいるのだけれど、ずっとまし。
しかし落ちるなあこれ。(前玉が)
曇りのためコントラストが弱いが、ソフトで補正するとそこそこ見られる絵になる。まあこの辺が救いですなあ。
なんとか使えそうなので玉の落ちるのは由としよう。
あひゃひゃひゃひゃ玉が落ちるあひゃひゃひゃひゃ。
しまったなあ、分解した写真を撮るのを忘れたよ。
あの廉価版のシリーズEと撮り比べたいものじゃのう。
シリーズEの75-150mmも少し曇った感じだから良い勝負になるのではなかろうか・
分解をあきらめたのにはもう一つ理由がある。それはしっかりとしたレンズ廻りの作りじゃ。これには本当に感心する。
じつに良い仕事をしておるのじゃ。それで分解は止めにした。
本当に長く使えるように造ったのだろうことが良くわかる。当時で10万円弱の高価なレンズだけれども、
30年も40年も使えるならばこれはエコではないかのう。
レンズは35-70mmF3.5(1977年)からDタイプを経て35-70mmF2.8(1987年)へ、28mm-70mmF2.8(1996年)へ、そして24-70mmF2.8(2007年)へと時代とともに進化をしてきた。
このレンズは記念すべき黎明期の製品である。
つづくぞ。