最近古いフイルムカメラを中古店より少しずつ救済していいます。
というと何だけど、ただ単にフイルムカメラを集めているだけ・・・。では本当はない。
ゲストと共に今日は中古店に行った。
お目当ての中古を救済し一路家に。カメラを清掃していた私にポツリと言った。
「もう昔のカメラは全部揃ったの?」
そう、本当は集めているのではありません。
昔泣く泣く手放したカメラ達を買い戻していたのです。途中でゲストは気が付いたようです。
趣味でカメラは使っていません。それは今も昔も変りません。自分にとっては写真はライフワークであり、
遊びの範疇と考えたことはただの一度もありません。
しかし、自分があと何年生きられるだろうかと考えた時少し楽をしたくなりました。
もうゆっくりと写真に接しても良いのではないか。撮ることだけに神経を使うのは少し止めにしよう。
そう思ったのです。
人生を支えてきた大事な道具たち。
その道具たちも、生活のためには手放さなければならないこともあります。
気が付けば買取を断られた古いコンパクトデジタルカメラ一台だけが残っていた。そんな辛い苦しみがありました。
私にとって真の写真家としてのスタートは、かつての朋友が揃った時になる。そう考えています。
懺悔の旅は、穏やかな趣味の旅なのかも知れません。
全く余裕のない数十年間でした。カメラをじっくり眺めたことすらなかったように思います。
これからは緩く生きるのです。
私がフイルムカメラで写真を撮っても一向に現像しない。
そんな理由がここにあるのです。