カナ振り作業のため、右手が腱鞘炎ぎみに・・・痛い。弾きたい曲は拡大コピーして来るので、一度にカナ振り作業をするのです。
ピアノは押すだけですが、筆記なので、事務員さん並みに右腕は酷使します。
大譜表の音譜の数は、練習曲で2000以下。速いポロネーズなどで5000~6000以上。通常は3000台ではないでしょうか。
ポピュラー音楽でも5曲だと、10000文字になります。ちょっと大変な作業ですね。
これだけやっていると、さすがに音譜は普通にすらすらと読めます。なのに何故カナ振り作業をするかと言うと、調号のためです。調号が一つの場合は問題ありませんが、二つ以上だとややまごつきます。それ以上だとちょっと混乱。
黒鍵に印をするのが主な目的なのです。初見演奏同様、先読みしていきますから、つっかえないように演奏するには必要なのです。途中で調が変わる曲も非常に多く、カナ振り作業はこれらの混乱を未然に防ぐことができるのです。
もう一つ、この場合のカナ振りの利点は、和音です。串団子を理解するのに、カナ振りは役立ちます。
あともう一つの理由は、低音部(左手です)。基本、左手は伴奏・つまりコードなのです。串団子もあれば、アルペジオもあります。これが少しづつ違っているのが普通ですから、おぢさんの頭は付いていけないのです・・・。
カナ振り作業の仕方。
まず、ざーっと最後まで楽譜を見ます。これで、メロディの採譜状況や低音部の状況がおおよそ分かります。
ざっとみて嫌だなあと思うのは、和音が多い主題部分。それに、アルペジオが全面通す曲。串団子が三個じゃなくて四個や五個の場合。串団子が五個は、私の指では無理なのです。
楽譜を見て、主題部分を通してカナ振り作業をするのか。一ページ毎に低音部までカナ振り作業をするのか決めます。
同時進行は、カナ振りのミスが生ずるのでやめます。周知の通り、低音部の五線譜の音階は主題部の音階と違うから頭が混乱します。
五線譜と鍵盤の関係は以下です。
ト音記号。五線譜は間にも音譜があるので、9音。上下の良く使う2線を入れると13音となります。白鍵13鍵盤です。
ピアノの白鍵に占める割合は四分の一です。この暗譜は誰でも出来ますね。
ヘ音記号。ト音記号と同じく9音、13音となります。同じく白鍵13鍵盤。ピアノの白鍵に占める割合は四分の一です。
同じ音譜でも、左手は使っていない分きませんし頭に入りません。それが普通です。
楽譜にカナ振り作業をする場合、線の音の違いが面倒いです。
ト音記号、ヘ音記号合わせて25鍵盤となります。ドは共通のドなので、13+13-1=25鍵盤です。
ピアノは88鍵盤ですが、黒鍵も含めてなので、黒鍵は36、白鍵の数は52になります。
およそ半分の鍵盤があれば、ほとんどの曲が演奏可能です。
楽譜はドレミファの繰り返しでしかありません。ピアノの鍵盤も同じ繰り返しです。位置関係は、均等で他の弦楽器の様に、対数広がりになる事はありません。
三歳でも五歳でも弾ける理由が、ここにあります。最も単純な楽器が、ピアノなのです。
調号については、♯や♭が一つの物をまず覚えます。この曲は比較的多いです。
♯は「ファ」、♭は「シ」ですから、直ぐに覚えられでしょう。
次に、♯や♭が二つの物、♯は「ド・ファ」、♭は「シ・ミ」の二点です。これも比較的覚えやすいですね。曲は普通に多いです。これ以上は、黒鍵の出番が多くなりますので、覚えるのは簡単ではありません。
♯♯♯♯や♭♭♭♭は、基本白鍵の出番が少ないですから、覚え方に工夫も必要ですね。