先般報告のおレンズがめでたく退院とあいなったぞよ。
多少の入院費用が掛かったが、これで当分現役じゃのう。
中古価格を上回るかも知れないが、レンズを交換してオーバーホールもしているので中古を買って後日オーバーホールするよりは状態がずっと良いことになる。なお、現行品の新品はあくまでも現行品。当時の個体を生かすのも仁術じゃろう。
あはははは。
前玉交換。当然ながら傷ひとつない
後玉交換。あの酷かった傷がなく、まっさらじゃのう。
何でいまさらマニュアルレンズと思う人は多いはず。写り云々より、こんなに小さくて10万円もするのにまず驚く。
フイルムよりデジタルの方が画質が良いと思っている人は、絶対に使ってはいけないレンズだ。
己の未熟が絵になる。そういう恐ろしいレンズなのだ。
前枠も取り替えたので、きれいになった。当然ながらシリアルは新しくなり26万番台、現行品とは番号が異なる。
なお、オーバーホールも行ったのでほぼ完璧である。
コーティングは変ったはずだが、あまり感じない。12枚のうち2枚だけだからそうなのかも知れない。
現行品のいわゆるグリーンではなく、紫が強く出る。
天井の蛍光灯が、紫、アンバー、グリーンと少なくとも四色の反射が見られる。
反射は少なくとも9面に見られる。
さて、室内で実写テストを行ったがさすがに開放ではビリッとしないのう。これは極端に被写界深度が浅くなるためで、絞るほどに画像は鮮明になる。F8からF11ではさすがにシャープで文句もない。25-50mmF4との比較では、25mmとは言えどかなり画角は異なり単純には言えないが同じ絞りでは20mmの方がシャープに見える。これは単に被写界深度が浅いだけなのだが、わずか5mm違うだけでぐっと深度が深くなるのは単焦点ならではのことじゃのう。
困るのはフードで、専用フードはフイルム用だから30mmの画角のAPS-Cカメラには無用なのじゃ。
アタッチメントは62mmなので、手持ちのフードを探したが適当なのがなかった。
85mm1.8D用のフードは62mmでピッタリであったが、四隅が少し蹴られる。
まあ、これでも使えないことはないので、ステップアップリングを買って他のフードを試してみようと思うぞ。
「実写テスト」2011.3.06
比較レンズAF18-70mmED(35mm換算27mm域)。Ai20mm(35mm換算30mm)
無限遠をF8で撮り、最もぶれのない画像を100%に拡大し、さらに中心部分を切り取り300%に拡大し比較した。
結果、解像力は僅かに20mmが上まった。一見画面の解像は18-70mmが良さそうな印象であるが、微細な点で破綻が見られ、分離しない部分があり、数キロ先の建物の一部が20mmではマンションと認識できる像面であるのに対し8-70mmはそれらがほとんど結像せず、明らかに20mmは優秀であった。これらは、通常では全く判別できず、時によっては18-70mmの方がシャープに感じられるものであった。
結果、20mmは非常に優秀なレンズであり、より高画素のデジタルカメラが出ても対応は可能である。
このテストに使用した撮影枚数はおよそ100枚である。RAWで現像し、画像ソフトで切り抜き同一パレット内で比較した。
なお、当該20mmはレンズの前後を新品に交換し、すいべてオーバーホールし焦点等を調整しなおししたものである。