D800E+24-85mm 45mm
D800E+24-85mm 48mm
DP2Merrill 45mm
撮る位置と日にちの関係か、D800E45mmで撮った画像はDP2Merrillよりやや画角が狭く、
48mmでの画角が丁度だった。
DP2の絶対画素は少ないので等倍切り出し後やや拡大。48mm域は45mmより大きいのでやや縮小している。
基本DP2はコントラストが非常に強い。この傾向は天気の状況、撮る場所を選ばず通してそうである。また輪郭強調も強い。
また低照度での色再現は非常に悪い。
コントラストが高いということは見た目の解像感は非常に良いことになる。ニコンの最新レンズはむやみにコントラストを追っていないのが良く分かる。これは非常に大事な点で、D800Eで撮った写真はいわゆる平板な写真にはならない。
しかるにDP2は平板な写真になりがちである。
画素の少ないことを除けば、DP2Merrillの画像の解像度は非常に高い。ほぼD800Eと同等に近いと言える。ただ、コントラストはD800Eが非常に良く諧調に優れる。いわゆる見た目に近い画像と言えるだろう。
ニコンのレンズは性能も素晴らしいが、解像度だけを追っていないと言う。バランスを見るのだそうな。
モニター画面で見る画像の鮮鋭度ははるかにDP2Merrillが
D800Eをしのぐ、これは間違いがない。それでは大枚をはたかなければいけないD800Eとレンズはだめなのかと言うと、
残念ながらそんなことはない。純全に画質だけのことで比較しても、D800Eは優れていると言って差し支えないだろう。
野外写真においてDP2Merrillの画質は素晴らしく、季節場所を問わず木々の葉っぱの一枚一枚は見事に分離する。
それに対しD800Eではどのレンズにおいても細部はつぶれ、のっぺりとした画像になる。
これは多分にシヤープネスのコントロールの問題、つまり周波数の問題じゃないかと考えるに至る。つまり、必要以上にシャープネスを上げると色んな問題が生ずるからだと思う。
処理速度の増加、ファイルの容量の増加。そして、性能の及ばないレンズへの問題。それらを考えるにバランスが重要なのではないかと・・・。
以下は同日同時間による撮り比べである。ただし、D800Eは24-85mmを使用しているので、ある程度の差は最初から生じている。
DP2Merrill等倍切り出し画像。
通常サイズでは目の覚めるような画像になる。
D800E等倍切り出し画像。
通常サイズではDP2Merrillと比較すると相当に眠い画像。
ズームレンズの限界を感じさせる画像だが。
実は高い解像度を歌う単焦点レンズでも細部が分離することはない。
D800E画像に適度なシャープネスを掛けるとほぼDP2Merrillと同様の画像になる。
通常サイズでも納得の画像になる。設定は多岐にわたるのだがざっくり言って、
シャープネスを45%ほど掛けた状態。
D800Eに更にシャープネスを掛けていくとこういう感じ。
通常サイズでは見違えるような画像になる。
こちらはシャープネスを62%掛けた状態。
24-85mmのレンズはやや暖色系であり、ホワイトバランスでは完璧な調整ができない。また、DP2Merrillはどの場面でもシアンによっており、これもまた調整でどうにもならない。
ただやはり色合いはD800Eとレンズの組み合わせが自然であり、色も綺麗と感じる。そういう点ではDP2Merrillは冷めた色合いになるので撮って出しには不向きだと思う。
レンズも構造もすべてが違うのだから同じ画像にはならないのが当然。
やはりDP2Merrillは凄いカメラだし、このように似た画像も作れるのだからD800Eはこれもまた凄いと言わざるを得ない。
ただ画素数の優位性は絶対で、D800Eは300%、400%と拡大していくとぼんやりでも画像は破たんせず確認できるが、
実画素において少ないDP2Merrillは200%以上の拡大では画像が破たんし使用はできない。