今回は、東京写真10周年記念特集のカメラです。
2001年3月発売の、330万画素カシオQV-3500EXデジタルカメラです。当ホームページと同様、10年になるカメラですす。
当時は200万画素が主流であり、330万画素は最高スペックの高級カメラでありました。
なんと定価はは88,000円。フイルム一眼レフカメラの中級品と肩を並べる価格であったのです。
当時の業務用(プロ用)デジタル一眼レフカメラは数十万円と高価で、
このカメラはプロのサブカメラとして業務用にも使われたデジタルカメラでありました。
レスポンス云々を言うカメラではありません。当時はしっかり写ることが、何よりも驚きであったのです。
このカメラの画質は、巷のカメラとは大きく異なり色は浅めに出て輪郭強調も少なめ。つまり非常に浅いカメラなのです。
それが故に素人諸氏には不人気であったらしい。しかし、画像ソフトで多少レタッチするならば実に素晴らしい出来栄えになったのです。つまり、素人用ではなかったと言うか非常に素直な絵を出したのです。
カシオには「カメラを使い慣れた、優れたカメラマンがいる」そうtokyoは思っていたものです。
<主な仕様>
有効324万画素、1/1.8インチCCD。。33-100mm(35mm相当)。キヤノン製開放F2.0-2.5レンズ。
液晶1.8型。マルチパターん測光採用。単三電池4本駆動。コンパクトフラッシュカード使用。
光学式ズームファインダー。光学3倍ズーム。60~1/1000秒。絞り値F2-F8。動画可能。
重量320g。
大きさは金属カメラのニコンFE-2なんかと同じくらい。大きいが構えやすく、首から吊るしても320gと軽く気にならない。
ファインダーは85%から90%位の視野率で、実用的。ファインダーを覗いて撮るカメラである。
ストロボの光量は充分で、やや強いぐらいの量がある。光量を弱に設定すると中々に良い具合に撮れる。
バッテリーは単三だが充電式電池で使ったので、コストは掛からなかった。
液晶をオフにすれば一日ぐらいは楽に撮影できる。
レンズは沈胴型なのでキャップをすれば安心。もし忘れても痛みにくい構造だ。
レンズはスイッチオンでこのようにせり出る。動作は緩慢でゆっくりである。
このゆっくりというリズムはすぐに慣れてしまう。写真を撮ると言う気にさせる、ゆっくりさなのだ。
右手はグリップがあり、シボが付いているので握りやすく滑りにくい。
大口径レンズにより大きくボケる絵や、柔らかくボケる絵も自在である。撮像素子も1/8インチと大きめである。
色は原色CCDで鮮やかだが、基本設定ではかなり地味目な色調である。
四角いだけではなく、随所になだらかな線があり全面の丸窓は中々にユニークである。
ストロボも余裕のある大きさである。
背面のレイアウト。設定を呼び出すのがやや面倒。ズームレバーは親指の位置にあり使いやすい。
ディスプレイは確認用。普段はオフで使った方が電池の持ちは良い。今時の液晶とは違い、色は参考にはならない。
1.8インチは、一眼レフも含め当時のカメラ全般に使われていたサイズである。
上部のボタンは何年立っても覚えられなかった。その度にまごついていたことを思い出す。
真ん中の液晶は主に撮影枚数の表示。3桁なので999枚表示まで。
経年により、電源スイッチが思うように入らなくなったり切れなくなったりした。
現在は、正常に作動するのに30分ほど弄らないとだめである。カウンターは三桁なので999までしか表示しないが、4Gのマイクロドライブも使える。
330万画素で1400枚以上も撮れるのだから恐れ入る。
信じられないかも知れないが、当時のプロカメラマンは日常にこれを使っていたのだ。
10年の間に数台のコンパクトデジタルカメラを使用したが、残っているのはこれだけ。
出番が少なくなったとは言え、我が家にとっては未だ現役のカメラである。
終わり。
またじゃ。