2002年8月、突如として多摩川に現れた「タマちゃん」こと白髭アザラシは、
二日前に現れたきり目撃されておらずいくばくかの期待をもって撮影に出かけましたが、
とうとう姿を見せることはありませんでした。
TVでここのところ姿が見えないと言うので、あせって行った訳ですが残念ながら徒労と終わりました。
雨にもかかわらず見物客が来ていましたが、皆残念そう・・・。
子供たちの「タマちゃ~ん!!」の叫びが大合唱となり、雨の中に消えていきました。
場違いな若いカップルが多々訪れては一番前に陣取り・・・、一番先に帰るのも勿論彼らでしたが・・・。
雨の中、子供たちは中々帰ろうとしません。何度も何度も「タマちゃ~ん!!」の声が川面に消えていきました。
千載一隅。それは誰にとってもそうだったのでしょう。勿論「タマちゃん」にとっても・・・。
台風の影響で水かさは増し、濁流となり水は濁っています。 このような所には住めないなと感じます。
きっと今頃は海へ戻っていることでしょう。多摩川へ来た人も、TVで見ていた人もきっと何かを感じたことでしょう。
「タマちゃん」君は幸せもんだね・・・。君の冒険は命がけだったけど、皆に何かを与えたよ・・・。
寂しくなったら思い出してごらん、あの子供たちを・・・あの人々を。
きっと聞こえるさ、「タマちゃ~ん!!」のあの叫び声が・・・。
夢かもしれないがいつかきっと、戻っておいで・・・。
君の家族と・・・。