ダイナミックレンジとは極小さい状態から大きい状態までの幅を言います。
音源であれば無音状態に近く測定器のノイズに埋まる直前から音が大きく歪んでしまう所までの間のレベルを数値で表します。カメラに於けるダイナミックレンジとは黒に埋まる直前から露出オーバーで白く抜ける手前までの露出レベルをEV(エクスポジャーバリュー)で表すことを言います。
平均明度に対し-1とか+1とか表示します。フィルムの場合ネガとポジでは+の度合いもマイナスの度合いも異なります。これらの幅をラチチュードと呼びます。
人間の視覚は大変に高度なもので、現在の機器では同じように再現することはできません。
一般にデジタルカメラのセンサーは暗部の諧調がフィルムより優れており、その点では見た目に近く再現が可能です。しかし過大な入力には駄目ですぐにクリップしてしまいます。
富士フィルムはこの問題を大小別のセンサーで捉えることで白に対するダイナミックレンジを広げることに成功しています。しかし、別々の物を使うので理想とは言い難い面があります。
tokyoが以前より考えている「浸透型のセンサー」が開発できれば多くの問題は解消されると考えています。以下はtokyoの考案ですから転用は禁じます。
飽和すると言うことはレベルが高いわけですから、素子そのままでは必ず過大入力にはクリップします。電荷のコントロールに必要なのは過大な入力を開放させる仕組みが必要です。
素子を棒状にする事で深度を得ることが可能です。その棒状の側面に端子を接続し異なる電荷を取り出します。これで過大入力に対するコントロールが可能になりクリップを防ぐことが出来ます。
今のセンサーは非常に薄いものですが、この方式では少なくとも奥行きは10ミリ以上を要します。センサーの横と後ろに出力の線が出るようになります。
この配線はミクロン単位になりますがCPUの内部配線と大差はありません。このシステムは物質の厚さにより抵抗が増える性質を利用します。同時に波長による光の浸透もこの深度センサーでコントロールします。波長により進入感度は異なりますので、それぞれの波長に適した深度で電荷を取り出します。
これでダイナミックレンジの問題は解消されます。
電荷を連続的に変化させ取り出す事が可能なのでこのセンサーをスライダックセンサー(SDセンサー)と呼びます。大雑把にいいますと原理は数ミクロンの線を画素の分だけ束ねたもので、その一本一本の側面に引出し線が無数に付いていると言う状態になります。
他にも色々考えましたが発表は控えましょう。tokyoは技術者ではありませんので勿論製造も実現もできません。しかし優れた技術者なら可能なことです。
現在は入ってきた光を後で処理します、ですから飽和は避けられません。tokyoのSDセンサー理論はセンサー内で処理をし飽和させないという点が大きく異なります。これはフィルムでは実現できませんがセンサーなら可能なことです。
ただし、コストは10倍以上かかると思います。tokyoの考案したSDセンサーは開発が成功し商品化されたなら、将来的には薄くフィルム状のセンサーになり一世を風靡することでしょう。
めでたしめでたし。
という現在は夢物語ですが、どこかのメーカーがtokyoの考案を製品化して実現して貰いたいものです。