凄いツイターユニットだった。
僅かに2000円という価格で、飾り気のないユニットだが特性は3000hz~20000hzまでほぼフラットで非常に良い音がした。
これは友人が買っており、私の使っているパイオニアのユニット(ほぼ同価格)よりはるかに音が良かったと記憶している。
メーカーの技術者が測定器が壊れたと言うほどに特性はフラットで、テクニクスブランドのスピーカー「テクニクス1(18000円1台)」に2ウエイスピーカーのツイターとして使われた。
各社がこぞって採用、自作派にも最大の支持を受けた名品中の名品。後日手に入れたのは言うまでもない。ポリエステルの振動板にも拘らず、シンバルの金属音が実にリアルであった。
ちなみにテクニクス1は、小さな箱でも低音が出る小型スピーカーの走りとなった記念すべき逸品である。
1965年発売、これによりテクニクスは快走の進撃をする。
また1966年発売、山水の初スピーカーとしても採用されている。
翌年発売のテクニクス5HH45(8900円)はアルミボデイで、高級品だが振動板は5HH17と同じ、マグネットは強化されこれもまた人気となった。
この5HH45は、大型スピーカーシステム「テクニクス5(98000円1台)」に採用されている。
当時の8900円は、現在だと3万5千円・・・。とても買える値段ではなかった。
口径5センチの小型ツイター。振動板はプラスチックフィルム。空前絶後の名スピカーユニット。特性は平坦で音は粒立ちが良く澄み切り、過渡特性が非常に良く市販ツイターの中でもダントツであった。オーディオメーカー各社のスピカーシステムにこぞって採用された。ブリキのプレスのようなそっけない筐体であるが、2000円と比較的安価であった。