読書家は本がどんどんたまり、ついには壁一面の書棚と成す。
レコードやCDも然り、どんどん買い続けていると知らないうちに何百枚
いやいやいや、何千枚と増殖します。
まあ、冷静に考えて1年間は365日しかありません。 1日は24時間です。
音楽に費やす時間はどうでしょうか? 1枚40分や60分ですから、1日に聞けるのは
何枚かは明らかです。 1日5枚としても1か月で150枚。1年間で1800枚。
まあこれは有り得ない数字なので、間引いて500枚から1000枚としても
そんな数字です。1回切り聞いても500枚から1000枚がマックスですね。
評論家でもなければ、意味もなく買うことも聞くこともなく
聞くのはお気に入りのCDやらレコードとなるでしょう。
よくよく考えたら、良く聞くCDやレコードは多くても数十枚程度の場合も多いはずです。
つまりほとんどは買っても無駄な物と化すのです。
筆者はオーデイオ歴が半端なく長いですが、CDもレコードもテープも
全部合わせても2~3百本です。 そのうち決まって聞くのはせいぜい10枚くらい。
皆さんそうじゃないですか? 不要のは売りに出したりしませんか?
オーデイオは音楽主体ではなくハイファイ(=原音再生)追及なわけですから
アンプやらプレーヤーやらスピーカーシステムが主体となります。
ソフトウェアじゃなくハードウェアの世界なのです。
先ずそれが固まって、音楽へと進むのがオーデイオの本質なのです。
もうシステムはこれで充分、行きついたとして初めて音楽の世界に入れると
言っても過言ではありません。 それがオーデイオと言うものです。
ですからCDやレコードコレクターの方はオーデイオ愛好家とは言い難いのです。
人間のできること、時間は限られています。 シニアなら尚更です。
アンプもスピーカーもシンプルに、再生メディアも必要最小限に留めるのが
ベストと心得ましょう。
お気に入りのCDやレコード、機材や環境の選択でより良く鳴らす工夫
それが最も必要なことじゃないかと思います。
1000枚のCDやレコードより一台の優れた再生機器を選びたい。