クマがいるために阻害されることは、実は被害なんかよりも遥かに大きい。
登山人口は500万人とも650万人とも言われています。
そして、毎年3000人とかが死亡します。 3万件出没で、クマによる死者は昨年で6人。
なんだ少ないじゃないか、と思ってはいけません。 登山死は概ね原因は自己か
自然の崩落等。危険猛獣による死者もいるでしょうが多くはないでしょう。
登山者が昇る高度(高山)には、クマは行きません。 そこに食べ物は無いからですね。
ただし、途中の低地にはクマは生息しています。
何故そんなに登山人口多いのに遭遇しないのかと言うと、クマ生息県とクマ無し県が
はっきりと分かれて存在するからです。
私らは、小学校時に遠足が地元の山でした。 550メートルの市で一番高い山です。
もっと低い山は周り中にあって、まあ遠足じゃなくても連れていかれました。
秋田県一のクマ遭遇都市としては、今じゃ考えられません。
昔はクマと遭遇なんて先ずありませんでした。クマ鈴さえ意味なかった。
クマよけは声出しや気配で十分だったと理解します。
クマは積極的に争いを好まないとされています(今までは)。
クマから人間は見えていますが、人からはクマの存在が分かることはありません。
江戸時代はもとより、数百年以上にわたりクマは有害獣として狩りの対象であり、
敵対関係にあったのです。秋田県北秋田地方ではマタギ文化。
恐らく、人間は天敵とDNAに刻み込まれているでしょう。
むやみに戦いを挑むと、槍や鉄砲で殺されてしまうと思っています。
じっとやり過ごせばと考えているのでしょう(今までは)。
山が大凶作になり、クマ同士の権力争いで母子クマは山を追われます。
独り占めは人間社会に限りません。 そこで、クマは麓に降りてきます。
そこはクマに取って禁断の地、されど背に腹は代えられない。
人と遭遇しパニックになり、人に襲い掛かる。
思ったより、人間は強くなかった。 槍も鉄砲も飛んでこない。
柿の木はあるし、何だ食べ放題じゃないか時間無制限の。
人は居るけど、襲ってはこない。 爆竹なんて怖くない。
飛び掛かって引っ掻いたら倒れたぞ。何て思ったのかも知れません。
秋田県は有数のタケノコ産地。 タケノコ(姫タケノコ・根曲がりタケ)は
風土の季節の食材として欠かせません。
青森県のみならず、秋田県ではリンゴやナシの栽培も盛んです。
大館市中山のナシは北限のナシであり、バイパス通り山の麓にあります。
やはりクマが出るとのこと。
柿の木は非常に多く、自然の恵みとして植える家も多い。
青森県はリンゴの一大産地ですが、クマによる被害は甚大です。
問題なのは食害のみならず、木が折られたりすることです。
このようにクマは食物を求め移動して来ますので、従来のクマ対策は
功を奏することはありません。 アップデートが必須です。
ブナの森も同様で、クマは小枝をへし折り木全体を痛めてしまいますので
翌年どころか数年は実がつかない恐れがあります。自業自得です。
クマは従来のように、山に潜み暮らすと思ったら大間違いです。
どこかの国のように、侵攻は必須事項なのです。
以前のように戻すには、クマ社会と人間社会は相いれないと知らしめるしか
方法はありません。降りたら撃たれる。 食べ物を獲ったら撃たれる。
威嚇したら撃たれる。 等々、実力行使で示すことでしょう。
電気柵もありますが、費用の面や人間の出入りをも束縛しますので簡単ではありません。
しかもハンターの高齢化が進んでいます。そして、クマに対して人員は少ないです。
クマによる阻害事項は、登山という専門的な事項以外の方が問題です。
トレッキングやハイキングは、クマ生息域を行動します。
キャンプも然り。 クマ非生息県では極々普通に行われるレジャーでしょう。
ハイキング人口は900万人超えと言われています。
北海道、青森県、秋田県は5%以下です。
キャンプ人口は600万人から700万人程度。
秋田県は25,000人程度、全国46番目。岩手県33,000人。 青森県38,000人。
北海道380,000人。
サイクリング人口はおよそ700万人弱。
秋田県は35,000人。青森県43,000人。岩手県39,000人。北海道330,000人。
(※数字はおおよそ)
ウオーキング(散歩)人口はおよそ5000万人。
全てのスポーツ中、秋田県でははウオーキングが1位。自然が多いのが理由でしょう。
ウオーキングは、全国でもほぼ1位を占めています。
懸念されるのは、秋田県のクマ生息数はおよそ4400頭と推測されます。
キャンプ人口は25000人。 サイクリング、ハイキングは30000人程度。
つまり、4000頭対25000~30000人です。非常に危険だと思います。
いつ遭遇してもおかしくありません。
昨年は、散歩中の人がクマに襲われて負傷しています。
散歩は健康維持のためにするものであり、掛かる事案が増えることは問題です。
近年のクマ被害に鑑み、クマ多い県は自粛しないと身の危険に関わってきます。
クマは逃げる時代から、向かってくる時代に変わりました。
クマ多い県は、クマ出没のせいで僅かな楽しみの時間が奪われようとしています。
食害や人身被害など直接的な被害はもとより、以上のような趣味・娯楽・健康などの
阻害が住民に与える影響は計り知れません。
クマ多い県は少子高齢化で、しかも娯楽施設は極端に少ない。
娯楽と言えば、パチンコ店ぐらいのもの。健康維持のための散歩すら阻まれようと
しています。自然に満ち溢れているのに、自由に謳歌もままなりません。
以前も書きましたが、河原で芋煮会も考えられません。ましてや夜などは。
クマを擁護する人たちは、その辺りをよくよく知るべきでしょう。
無意味にクマを殺しているのでは、決してありません。
安寧に暮らすには一択なのです。
共存は永久に不可能です。