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能登半島(1977年)の歌詞を紐解くにあたり、
果たして北海道から能登半島への旅は、過去において可能なのか?と疑問に思い
検証してみました。
路線等は何とか辿ることは出来ましたが、接続が可能かどうかは不明です。
結論から先に言えば、極めて困難だが当時としては可能と言うことでした。
1967年~1978年当時の、青函連絡船時刻表です。
およそ11本あります。これは青森から函館への便ですが、函館から青森の便も
同程度あったと推定されます。
日本海ルート
路線のみの探索
青森から直通で行くことは出来ず、多くの線を乗り継ぎ移動しなければいけません。
函館からは、所要時間3時間50分前後の青函連絡船。
青森からは、奥羽本線で酒田まで。 酒田からは、羽越本線で新津まで。
新潟からは、信越本線や越後本線で直江津まで。
直江津からは、日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道で金沢まで行きます。
金沢からは七尾線で七尾駅まで行きます。 これ以上の鉄道路線はありません。
総距離は800キロメートルから950キロメートル。
20数時間から30数時間かかると推定されます。
(※主たるデータはネットより引用しました)
日本海ルートその2
寝台特急 日本海・あけぼのを使う場合
寝台特急あけぼの(1970-2014)が上野青森間を運行していました。
ルートは2通りあり、宇都宮・福島・山形から羽越本線に入るルートと
高崎線・上越線・信越本線・羽越本線と入るルートです。
上越線廻りりの場合新津駅で降り、新潟に向かいそこから金沢に向かうと
(新津-金沢間およそ4時間)七尾線に乗り換え出来ます。
青森を夜に立ち、明け方には新津に着くと思われます。
なお東北本線は盛岡が終点で、青森から盛岡までは基本繋がりません。
この寝台特急あけぼの利用ならば、普通列車使用よりも時間が相当短縮されます。
日本海側を走る特急は他に、白鳥がありました。 大阪-青森間の昼間列車です。
能登半島の歌詞は夜行列車ですので、この列車は当たらないと考えます。
他に大阪-青森間の寝台特急には、寝台特急日本海がありました。
乗り換えなしで金沢に着く列車です。
当時は、特急と青函連絡船および道内の特急との相互接続が図られていました。
北海道から青函連絡船に乗り、青森駅で金沢方面や東京に行くことが可能でした。
ですから、北海道から能登半島に行くことは不可能ではありません。
ただ、現実として膨大な時間がかかります。 北海道のどの地区から来るのかを
考えると、2日がかりになる旅であり現実性は乏しいと言えましょう。
寝台特急日本海のルートと、寝台特急あけぼののルート。
時間を記してあるのは、寝台特急日本海。
この列車ならば、夜明け前に日本海を走ります。能登半島の歌詞そのものです。
(※ 函館~富山は発車時間。 金沢は到着時間 時刻表は1969年)
(※主たるデータはネットより引用しました)
特急日本海は大阪発着の寝台特急なので、筆者が選択したことはありません。
特急あけぼのと特急いなほは、何十年にわたり利用したなじみ深い寝台特急です。