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キーボードとピアノの違いは。
弦楽器(正式には打楽器であり鍵盤楽器とも言うが)と疑似楽器との違いとは
単純に括れないですね。
このキーボードの延長線上に「電子ピアノ」が存在するのです。
これらはみな同じだとピアノをやっている人は言います。
つまり、キーボードも電子ピアノも「ピアノ」じゃないのだと言います。
ピアノは絶対的なもので、どうしようもない物なのだと言うのです。
なるほどそうかもしれないと思いますが、
ピアノを知らない私は果たしてそうなのだろうかとも思う次第。
電子ピアノに至っては「見た目」だけでは解らないほどに進化していて、
音もそれなりに出ます。
タッチだって驚くほど似ているものも存在するのです。
だから、一概にはピアノじゃないとも言えないのだけど・・・。
しかし、似ていて非なるものなのでした。
考えてみるとオーディオなぞはそれの典型です。
何せ部屋に音場が広がるのです。目の前には歌手がいたりピアノが現れたりもします。
偽物であるにも拘らず誰も文句を言うことはないですね。
むしろ感動すらするのです。
これは、楽器にも当てはまることではないでしょうか。
無理してグランドピアノを部屋に入れ、
騒音をまき散らしてしまうことだってあるでしょう。
少なくともオーディオの聴取レベルよりピアノの実音は驚くほど大きいからです。
電子ピアノやらキーボードなら音量は自在です。ヘッドホンすら使えます。
それでは電子ピアノ・・・、
ピアノに迫るという高級品ならばピアノの代用になるかと言うと
これもまた難しいですね。
ピアノを弾くための練習用にならば、使えると言って良いです。
これは断言できます。
それでは2万円程度ののキーボードはどうなのか・・・。
これはピアノではないし、いわゆる電子ピアノでもない・・・、
電子楽器の範疇を少しも出ることがない楽器ということになります。
スカスカとまではいかないが、
キーボード特有のタッチは「ピアノ」を確実に弾けなくします。
これは事実だと思います。
ピアノの重い鍵盤のタッチについていくには、重い鍵盤に慣れるしかないのです。
ピアノは叩く強弱がそのまま音の強弱になりますが、
電子ピアノは音の強弱は2~3段階位しかないのです。
つまり音の出方に戸惑ってしまうのです。
しかも音は伸びないし響きももちろんありません・・・。
キーボードの使い道はそのコンパクトさと軽さにあるのでしょう。
これはピアノにはない最大のメリットです。
紙の鍵盤では音が出ないのだから、
それに代わるものとして練習に使うのが良いと思います。
それでは、低価格の電子ピアノ・・・、
まあ価格で言って10万円位の電子ピアノはどうなのでしょうか。
使えるのだろうか。そういう疑問が湧いてきます。
巷の楽器屋さんの店頭でポロんポロんと叩くと、
何かピアノらしい音がするではないですか・・・。
充分だよなあ・・・、と思ってしまうのですが。