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この曲は「らららクラシック」の方がドラマチックに聞こえます。
一番高い音が、らららクラシックでは「ド」、それに対しオリジナル版では演奏終了最後の「ミ」です。 つまり、オリジナルでは「シ」が一番高い音で何度か出てきます。 らららクラシック版では、高音の「ミ」は中盤の決めに出てきます。
ダイナミックな演奏で一番盛り上がる所です。 最後はオリジナル版よりオクターブ低い普通の「ミ」で静かに終わります。
オリジナル版では、全体が静かに流れ、最後の最後オクターブ高い「ミ」で終わります。 もしかしたらこの「ミ」が鐘を表現しているのかも知れませんね。
実は、YouTubeで「らららクラシック版」の演奏を見ることはありません。 もちろん楽譜も出回っていません(収録は2016年)。
ただ、らららクラシックで披露した演奏は加羽沢美濃さんのカッチーニとして間違いなく進化した物と言えると思います。
ピアノって、解釈がすべてと言う見本のようなアレンジだと思います。
青は藍より出でて藍より青し。 これは、加羽沢美濃さんのカッチーニにも当てはまると思いました。
クラシック音楽は楽譜通りに弾く、というのは「実は間違った観念で」、本当は「楽譜に書かれていないコンセプトを汲み取る」というのが正しいのかも知れませんね。
楽譜通りに弾くというのは、スタートラインに過ぎないのだと感じました。
さあっ、ピアノの蓋を開けましょう。
そして、迷宮の彼方へ旅を始めましょう。