1979年製造のマニュアルニッコールレンズ、Ai25-50mmF4の実写テストです。
前回同様テスト結果を揃えるため、僅かにレベル補正をしています。これにより大きく評価が変るものではありません。
テスト撮影枚数はおよそ100枚。ほとんどが補正不要なほど安定した写りを示しました。
カメラはD90、RAW現像は毎回同じです。
D90とのバランスは良くありません。レンズとカメラがほぼ同じ位なのですが、D90がややバランス的に小さいのです。
まず気が付くのはピントの合わせにくさ。経年劣化でピントのトルクも充分ではありません。
開放値が4.0と大変に暗いのです。これは昨今のレンズには見られない暗さです。それでD90のファインダーはピントが非常に合わせ辛いのです。だだ救いは、F値が変らないことですが最長でも50mmですから暗いことには変わりがありません。それで撮影はかなり難攻しました。
135mmや200mmも同様にF4ですが、被写体が拡大されますしボケますから比較的見やすいのです。25mmという広角でF4はかなりピンと合わせがシビアーです。まさにこのレンズはフイルムカメラ用、しかもマニュアルカメラ用のレンズです。
いつもの交差点を25mm域で撮影。絞りはF11。やや樽型の歪曲がありますが、さすがに廉価品よりは少ない。
色の出にくい状況ですが、しっかりと描写されています。
ここもいつものテスト場所。なかなか電柱の文字にピントを決めることが出来ません。出来上がった画像はコントラストも中庸でなかなかの仕上がり。
いつもの日陰の被写体。これもピントに苦労しました。驚くほど色が自然に出ています。ぎらつくこともなく穏やかな描写です。
これも日陰の再現性です。背景のボケは多少硬いようにも思いますが、まずまずと言った所。
日陰ですが色が褪せることなく出ています。いわゆる抜けが良いレンズなのでしょう。
細かいものが多く難しい場面ですが、ひと際目に付いて感心した一枚です。ほぼ見たとおりの印象に仕上がっています。
白からブルーまでパステルの色合いなのですが、じつに自然です。
逆光場面です。この程度ならばなんら問題なく描写します。50mm域。30年以上前の設計のレンズだからといって、
使えないと思うのは間違いです。無論太陽に向けるようなことはしてはいけません。
同じく逆光場面。25mm域。さすがに歪曲が目立ちます。APSレンズで40mm前後はほとんど歪曲しないので、
その辺がネックとなります。広角に拘るならAPS専用レンズしかありません。
テスト中もずーっと気になってた感じがあり。AF28-70mmやら135mmやら200mmを改めてチェックして見ました。
|