ニコマートが欲しいなあ。ニコン廉価判とはいえ、カメラらしいカメラで言うことはなし。何せ昔はニコマートですら当然買えなかった。 いや、ニコンの物はみーんな買えなかったと言ってもいい。それほどニコンの敷居は高かったのだ。 そうこうしているうちに、気が付けばF90Xを買っていた。あーF601もだ、F50もだ。 つまり金属カメラの時代は終わっていた。と言うか時代はAFカメラの時代だった。 ペンタックスとヤシカエレクトロGX(金属カメラね)の次がプラスチックだった訳ですなあ。 当然F一桁は手が届かない。もう成り行きですよ。 こうして何十年も経って、撮ることだけから脱却したくもなるのですね。気が付けば、あのカメラもこのカメラももう造ってはいない。 当時のプロには見向きもされなかったカメラだろうが、今更ながらに欲しいと思う。 ニコンじゃないんだよ、ニコマートだっせ。あはははは。悲しいね。 調べたらニコマートだけで7種類もあるんだ。別世界だったんだね、驚くなあ。 ご存知のように、ニコマートはニコレックスF(1962年6月発売)の後継機種である。 ニコレックスはマミヤ製とされている。 Fは造ったがまだまだニコンは光学メーカーで、安いカメラを造る技術はなかったらしい。 満を持して造った、本当の廉価判カメラがニコマートだった。 ニコマートFT 1965年7月 775g (50mmF2付き価格 ¥45,000) ニコマートFS 1965年7月(露出計なしの廉価判)715g ボデイのみ¥37,800 ニコマートFTN 1967年10月(中央重点測光に変更)765g ボデイのみ¥32,500 ニコマートEL 1972年12月(絞り優先AE採用)780g ボデイのみ¥60,500 ニコマートFT2 1975年3月(ホットシュー追加)780g ボデイのみ¥41,000 ニコマートELW 1976年2月(ワインダー接点追加)785g ボデイのみ¥81,000 ニコマートEL2 1977年5月(ワインダー接点付きEL)ボデイのみ¥79,000 ニコマートFT3 1977年3月(Ai採用最終版)750g ボデイのみ¥43,000 ニコンF2は1971年9月に発売されているが、ボデイ価格は¥64,200であった。 このように、ニコマートはニコンFとF2の全盛期に存在し非常に重要な立場にあったカメラであったのである。 重量を見て欲しい。全てが700g台と、とても重いカメラであることに気付かれるであろう。 あまり見かけないが、ブラックボデイはとても美しいもので貴重。 カメラは晴れの日はシルバーで軽やかに、ここぞという時はブラックで決めるものなのだ。 つまり、シルバーは定番なのだ。シルバーを持つ人は本当のカメラマン、いや写真家と言って良い。 ニコマートは廉価判だから、まあ庶民向けというか素人向けというような感じは実際ある。 だから、ニコマートは持ったほうが良い。もうニコマートは造らんからね、勲章だよ庶民の。 その時代にはFやF2を除けばニコマートしかなかったんだから、これを外したら残念以外の何物でもない。 1970年当時tokyoが使用していたカメラは、アサヒペンタックスSP。ニコマートと比べると、寸法が高さと幅で僅か数ミリほど小さい。しかし、重量は623gと150gほど軽い。標準レンズもペンタックスの方が小さく、合算の重量は200gは軽いのだった。 錆びたニコマートはあちこちにあるけど、使えないのは買わないのでどうしても後回しになってしまうのですな。
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そう、MD-4なのだ。 |
とりあえず買ったのだよ。うははははは。
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