かわいそうなトビー
今から156年前、1860年の遠い遠いお話し。
尊王攘夷の幕末の頃、初代駐日総領事として日本を訪れた英国人がいました。
オールコックです。
江戸幕府の反対を押し切り、富士山の登頂を果たします。
その帰り、江戸に向かう途中でオールコックは熱海に立ち寄ります。
そこの大湯の間欠泉に立ち寄った際、連れていた愛犬トビーが間欠泉の蒸気に飛び込み、大やけど
村人たちの介護もむなしく死んでしまいます。村人たちは、我がことのように悲しんだと言います。
そして村人たちは僧侶を呼び、トビーの大好きな大豆を供え人間同様に弔ったのです。
当時の日本は、幕末の大変に不安定な時期でした。それまで日本人は野蛮な人種と、英国人はもとより
オールコックも日本を非難していたのです。実際、襲撃もされていました。
しかし、この村人たちのトビーに対する行為にオールコックは感動しました。
それ以後、オールコックは日本を親切な人間が住む国として訴え、擁護をし続けたと言います。
生麦事件など、その後も不穏な関係は続きますが、オールコックは日本を擁護し続けたと言います。
日本と英国の関係は徐々に友好に転じていきます。
(出典:WEBサイトより)
大湯間欠泉。
熱海市咲見町のホテルの傍、
坂の中腹にあります。
近くに行くと、墓標に気付きます。
オールコックの碑の傍にある小さな墓標が、愛犬トビーの墓標です。
これはオールコックが送って来た墓標です。
「Poor Toby」
可哀想なトビーと彫られています。
間欠泉手前にプレートがあります。
1200年も続く熱海の温泉。
徳川家康が愛した、大湯は直ぐ近くです。
お宮と寛一、もっともっと古い、熱海の原点があります。
そしてそこは、歴史を変えた熱海の人達の暖かい心に出会う場所でもあります・・・。
iphone6 2016年9月
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